フソバクテリウム細菌感染は子宮内膜症の発症を誘導する - 子宮内膜症治療に新たな光!-

投稿者: | 2023年6月20日

子宮内膜症への新しいアプローチの可能性が出てきたのでシェアします。
名古屋大学の研究成果発信サイトより

実際には、これからの課題になるので、実際に医療の現場で抗生物質による投薬治療が始まるかは分かりませんが、近いうちにもできるかもしれません。

ポイントは以下コピーを貼り付けます。
一番の要点は、一番下の項目です。

○ 子宮内膜症は、生殖年齢女性の約 10%が罹患し、生涯に渡り骨盤痛、不妊症、癌化など様々な問題を引き起こす疾患で、その疾患発症メカニズムは研究段階です。
○ 子宮内膜症の治療法はホルモン剤内服や手術療法ですが、どちらの治療も薬剤の副作用や術後の高い再発率などが問題となっています。
○ 少子化への対応が喫緊の課題である現代において、子宮内膜症の克服は重要な課題のひとつです。
○ 本研究グループは子宮内膜症患者の子宮内膜線維芽細胞※3 で高い発現を示す一方で、正常な子宮内膜線維芽細胞では発現の低い TAGLN に着目しました。TAGLN は子宮内膜症の発症に重 要な増殖、遊走、腹膜中皮細胞への接着を亢進させる筋線維芽細胞の性質を示すことを発見しま した。
○ TAGLN の発現誘導因子として TGF-βに着目し、子宮内膜微小環境内の細菌叢解析から子宮 内膜症患者の子宮内に有意に発現の多い Fusobacterium を発見しました。この細菌は口腔内 や腸管内にも存在し、大腸がんの悪性化に関与する菌体として知られています。
○ 子宮内膜症モデルマウスに Fusobacterium を経腟および血行感染させ、子宮内膜症病変形 成の増悪を確認しました。また抗生剤治療が病変の治療方法となりうることを発見しました。
○ Fusobacteriumが子宮内膜微小環境を変化させることで最終的にTAGLN高発現の子宮内膜線維芽細胞を生み出すことが子宮内膜症の発症メカニズムの重要な要素であることを発見し
ました。
○ 抗生剤治療が子宮内膜症患者にとって非ホルモン剤投薬治療としての新規治療戦略となる可能性を見出しました。

https://www.nagoya-u.ac.jp/researchinfo/result/2023/06/——.html

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