「もうそろそろ、子供もいいんじゃない?」
「どこどこの家で孫ができてね…」
「孫は可愛いみたいだよね!」
「あそこに子宝祈願してきたら?」
まぁ、普通の会話に聞こえるかもしれません。
嫌味でいう方もいなくはないでしょうが、基本的に悪気はありません。
しかし、その悪気のない一言は、不妊に悩んでいる方にとって最も心が痛む言葉なのです。
不妊治療が長引くほど、パートナーの実家にはいきたくはないのは当たり前。実は、自分の実家にもいきたくないと言われる方も少なくないのです。それを
「うちの息子ときたら、顔を出しやしない。嫁も来やしない。」
と感じないでください。言わないでください。
ホルモン剤を投与する。
採卵するもしくは採卵できない。
移植するもしくは移植できない。
着床しない。もしくは妊娠反応は出たけど育たない。
心音聞こえない…などなど。
要するに
女性は連続して傷ついている。
ということです。
ご存知かと思いますが、毎日病院へ通わなければいけなかったり、毎日自己注射やパッチを貼らなければならなかったり、ホルモン剤の服用で辛い思いをしたり。
これだけやったのだから今度こそは!
と思ってもうまくいかない。
肩を落とすパートナーや実家の声、そして周囲の人からの何気ない言葉が耳に残る。
思った以上に傷つき続けているのです。
お腹の中では、複数の卵が育っては消え、育っては消え。
最後に残った数個のうちの「一番いい卵」とは限らないものから排卵する訳です。
ただでさえそうなのですから、だからこそ、妊娠の確立というのは尊い確率なのだということをご理解ください。
男性陣にお願いしたいこと。
男性としてパートナーとして、少しでも身に覚えがあるのなら改めてください。護れるのはあなたしかいないのです。
ここで協力できなかったら、出産に至った後に必ず子育て参画でぶつかると思います。そう、あなたの行動は、理解しがたいことにしか映らないからです。
だからこそ、人生のパートナーへの思いやりをお願いしたい。
そう思います。