軽い副鼻腔炎の経験はあったのですが、久々に目、頬、上顎にかけて激しい痛みが出てきたため、耳鼻科を受診しました。

担当の先生はあまり薬を使いたがらない方針なのか、あるいは私の体質を考慮してのことか、まずは鼻と上咽頭の処置を週3回ほど受けることになりました。しかし、症状は悪化する一方でした。
つい先日の月曜日にも処置を受けたのですが、水曜日になっても改善しません。翌木曜日は休診日のため、金曜日まで待つのは危険だと判断し、別の先生の診察を受けることにしました。
案の定、内視鏡(カメラ)で副鼻腔炎の悪化が確認され、ペニシリン系の抗菌薬(抗生物質)であるアモキシシリン水和物と、カルボシステインが処方されました。服用2日目には上顎の歯痛や頭痛が消え、鼻の調子も上向き、1週間の処方分を無事に飲みきりました。
これで一段落したかと思ったのですが、その後、後鼻漏(こうびろう:鼻水が喉に落ちる症状)の量が増え、呼吸のしづらさから背中や胸が張り、息苦しさが出てきてしまったのです。 あいにく木曜日で耳鼻科が休診だったため、普段かかっている呼吸器内科を受診しました。そこで新たに処方されたのが、ニューキノロン系抗菌薬の「レボフロキサシン」でした。
レボフロキサシンといえば、昔もらったときは小さな錠剤で「1日3回(分3)」だった記憶があったのですが、いつの間にか「500mgを1日1回」という服用方法に変わっていました。
服用開始後の経過は以下の通りです。
- 1日目(木): 異常なし
- 2日目(金): 呼吸がかなり楽になる / 夜、オンラインセミナーの受講中にアキレス腱が痛み始める
- 3日目(土): アキレス腱の痛みが続く
- 4日目(日): 念のため、自己判断で服用を停止
- 5日目(月): 処方医を受診し、正式に服用中止
レボフロキサシンの添付文書を確認すると、重大な副作用の項目に「頻度不明」ながら「アキレス腱炎」ときちんと記載されていました。しかしその書かれ方は、高齢者や臓器移植後の患者に多いというニュアンスでした。
私は学生時代にアキレス腱炎や腰の症状に苦しんだ経験があるため、もしかしたら人よりアキレス腱の組織が脆くなっている(老化が進んでいる)のかもしれません。
ただ、この件を処方医(内科医)に相談した際の対応には疑問が残りました。
一般的な開業医はメーカーの添付文書をベースに判断するため、頻度が1%未満や0.5%以下のような稀な副作用に対しては「まず起きないだろう」と考えがちです。
案の定、相談した医師からも、
「もう薬の成分は体から抜けて(効果は消えて)いますから、他の要因でしょう」
と言われて終わってしまいました。
しかし、今回のケースのように「コラーゲン組織が破壊されていく」タイプの副作用は、血中から薬剤成分が排出された後も症状が進行し続けることが確認されています。ここに、メーカーのデータに絶対依存している開業医の限界を感じざるを得ませんでした。
事実、アメリカのFDA(食品医薬品局)は、レボフロキサシンを含むフルオロキノロン系薬剤に対し、服薬終了後も数ヶ月から数年間にわたって障害が持続・進行するリスクがあるとして、最も強い警告である「黒枠警告(Boxed Warning)」を何度も更新して注意喚起を行っています。
また、このコラーゲン結合の破壊は「腱」だけでなく、全身の血管(大動脈)にも及ぶため、大動脈瘤や大動脈解離のリスクも警告に追加されています。(※日本の添付文書にも、痛みなどの異常があれば直ちに受診するよう記載があります)
実は私自身、アキレス腱の痛みが発症した翌日から、お腹にも異変を感じていました。最初はおへその左脇(ベルトのバックルが当たる位置)が痛み、その後3日ほどかけて、みぞおちの少し脇まで「引き裂かれるような強い痛み」が移動していったのです。
大動脈への警告が頭をよぎり、再び処方医を受診しました。先生は腹診(お腹の触診)をした上で、 「おそらく大動脈などの重大な病気の可能性は低いと思うけれど、念のため消化器内科でエコー(超音波検査)をしてもらって」 と言い、診察はそこで終わってしまいました。
もちろん医師として重大な血管リスクをまず排除しようとするのは正しい判断です。しかし、私の中のイメージは少し違っていました。大動脈のトラブルというよりは、腹筋が引き裂かれる「腹筋離解(ふっきんりかい)」に近い感覚だったのです。
いわゆる腹筋の真ん中の線(白線)や、シックスパックの境目にある溝(腱画)は、すべて「腱組織(コラーゲン)」でできています。もし薬剤によるコラーゲン破壊が起きているなら、アキレス腱だけでなく、このお腹の腱組織に影響が出てもおかしくありません。
ただ、ここで病態をさらに複雑にするのが、もう一つの可能性です。この「おへその脇からみぞおちにかけての痛み」は、骨盤の奥にあるインナーマッスル「大腰筋(だいようきん)」にできる筋肉のしこり(トリガーポイント)が引き起こす症状のパターンとも、非常によく似ているのです。 もっとも、大腰筋のトリガーポイントだけで、あのような「引き裂かれるような痛み」が出るのかという疑問は残るのですが……。
結局、自分自身の手でお腹を触診し、大動脈の太さ(通常2cm前後)や瘤(こぶ)のような変形がないかを慎重に確認しました。その上で、自分なりに色々とケアを試みています。 当初は、筋膜リリースを3回ほど行ってもまったく改善しなかったのですが、その2日後くらいから、不思議と痛みがすっと楽になってきました。
これだけタイムラグがあると、やはり薬剤による結合組織へのダメージだったのか、あるいは一度硬直してしまった筋肉(大腰筋)のトリガーポイントが時間差でほぐれて誘発痛が消えたのか、判断は難しいところです。
抗菌薬が治療に必要なものであることは間違いありません。しかし、私たちが思っている以上に、使用する上で「気にするべきリスク」が増えており、その影響は全身のあらゆる組織に及ぶ可能性があるのだと、身をもって実感させられる経験となりました。
抗菌薬が治療に必要なものであることは間違いありません。しかし、私たちが思っている以上に、使用する上で「気にするべきリスク」が増えているのだと、身をもって実感させられる経験となりました。
実際には、アキレス腱痛が発症した翌日に臍の左脇(ベルトのバックルが当たる位置)に痛みがあって、その後、3日かけて鳩尾の少し脇まで割かれたような痛みがあったので、また処方医のところへ行ったのだが、腹診をして
「多分、大動脈などの重大なものの可能性はないと思われるけど、消化器の先生のところでエコーしてもらって」
と言われて、終わってしまいました。
自分としては、大動脈関連ではなくて腹筋離解の方がイメージに近いから言って見たのですが…
腹筋の真ん中や6パックと言われる境目のところは、腱組織なので、コラーゲン破壊があれば影響する場所ですね。
ただ、ここで重要なのは、大腰筋(腸骨筋と合わせて「腸腰筋」でもいいのだが)のトリガーポイントで出現する症状ともかぶるということである。
まぁ、トリガーポイントの症状だと、裂けるような痛みは出ないと思うのだがなぁ。
結局、自分の手で大動脈を探って太さを確認(ほぼ2センチ前後であると言われている)して、瘤などの変形の有無を確認してから、いろいろ探ってみてはいるのだが、3回ほど筋膜リリースしても改善しなかったのだが、その2日後に楽になってきたので、筋肉のトリガーポイントから誘発されたのかも知れませんね

