今回は、身近な人からもよく質問される「帯状疱疹(たいじょうほうしん)」の初期症状について、私の実体験をベースにお話しします。
一般的な症状とは少し違う部分もあるかもしれませんが、一つの参考として、早めの発見に役立てていただければ幸いです。私の場合は、2025年10月下旬の発症でした。

発症から9日間のリアルな経過
- 1日目: 車を運転して帰宅する途中、ハンドル操作の際に左の脇の下(腋窩)あたりがチクチクと擦れるような違和感を覚える。そのうちに、上腕の内側にも同じような感覚が広がってきました。
- 2日目: 朝起きると、左脇の前側から腕にかけて擦れるような痛みが続いており、上腕付近にうっすらと赤みのある点が見えてきました。この場所は、神経の走行図(デルマトーム)でいう「Th1(第1胸神経)」のエリアにきれいに一致していたため、「帯状疱疹だ」と確信して病院へ。 あいにく木曜日で近所の開業医が休診だったため、以前、難治性疣贅(治りにくいイボ)でお世話になった大学病院を受診しました。予想通り帯状疱疹との診断を受け、抗ウイルス薬(バルトレックス)と痛み止めを処方されました。 医師からは「運動は厳禁、安静最優先」と言われましたが、月末に予定していた遠方への移動については、幸い無疱疹で軽症だったため、座った状態での移動を許可されました。移動中の注意点をしっかり聞き、赤みのある点には直接灸(焼き切り)を据えて対処しました。
- 3日目(服薬2日目): 脇のピリピリ感が少し引いてくる。一方で、脇の後ろ(肩甲骨の裏側)あたりに、うっすらと新たなピリピリ感が出現。
- 4日目: 水疱が出ない(無疱疹)まま推移。脇のピリピリ感は消えつつあるものの、肩甲骨の裏側の違和感は残る。この日が移動日でした。
- 5日目: マスターズ陸上の当日。競技への出場は諦め、見学メインに。駐車場から競技場までの長い距離をノロノロと歩き、選手受付でお土産を受け取って静かに見学しました。この頃にはピリピリ感はかなり軽減。
- 6〜7日目: ほぼ移動のみの2日間。観光施設などには立ち寄らず、食事とトイレ、休憩以外は基本的に車内で座って過ごしました。
- 8日目: 処方された抗ウイルス薬をすべて飲み終える。「再燃(ウイルスの再活性化)したらどうしよう」とビクビクしながら過ごす。
- 9日目: 無事に帰路につく。
急変することなく、どうにか初期の波をやり過ごすことができてホッと一安心しました。
治療のあとにやってきた、長引く「ピリピリ感」
医師からは「服薬終了後も、3週間程度は再燃の懸念がある」と説明されていたため、しばらくはドキドキしながら過ごしていました。
ところが、山を越えたはずのその後、肩甲骨周辺から脇腹にかけて、再びあの「ピリピリ感」が出現したのです。一瞬、「まさか再燃か?」という疑念が頭をよぎり、強い不安に襲われました。
結果として、このピリピリ感は再発ではなく、痛めつけられた神経の疼きでした。1ヶ月が経ち、2ヶ月が経過するうちに少しずつ治まっていき、ほぼ3ヶ月が経った頃にようやく気にならなくなるレベルまで落ち着きました。
冷静に医学的な確率を考えれば、帯状疱疹は一度発症すれば「1〜2年は確実に再発リスクが低い」と言われています。3年それ以降に、基礎疾患などで免疫が著しく低下したり、極度の疲労が重なったりした場合にようやく再発率が上がる程度です。 頭では「そんなにビクビクしなくて大丈夫」と分かっていても、あの独特な神経のピリピリ感を実際に肌で経験してしまうと、どうしても疑心暗鬼になってしまうものですね。
今回の経験から伝えたいこと
- もし、この記事を読んでいる方やご家族に同じような症状が出たときは、ぜひ次のことを意識してみてください。
- 皮膚がピリピリ・チクチクしたら、よく観察する 体の左右どちらか片側だけに、帯状のエリア(デルマトームに沿った形)で違和感が出ていないかをチェックしてください。
- 「早めの受診」と「早めの投薬」が鉄則 抗ウイルス薬は発症から72時間以内に飲むことで効果を最大限に発揮します。水疱がはっきり出ないケースもあるので、「おかしい」と思ったらすぐに受診しましょう。
- 東洋医学のアプローチも有効 個人的な経験則ではありますが、初期段階でツボにアプローチするお灸(直接灸)を据えるのも、症状を抑える良い選択肢だと感じています。
- 数ヶ月の「波」を覚悟しておく ウイルスが消えた後も、壊された神経が修復されるまでは、1〜3ヶ月ほどピリピリ感が波のように襲ってきたりします。「治っていないのでは?」と焦らず、主治医と相談しながら気長に付き合う心構えが大切です。
- 帯状疱疹は、とにかく「スピード勝負」の病気です。私の体験が、どなたかの早期発見のヒントになれば嬉しく思います。


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